FUKUOKA2020 #15「地方都市としての福岡の役割」【2019/1/10放送】

FUKUOKA2020(ふくおかにーまるにーまる)は、成長を続ける福岡(FUKUOKA)のスタジオに、各業界注目のキーパーソンなどをお招きして、次世代ビジネスの潮流、地方創生の事例などを紹介していく番組です。

大学生やベンチャー企業経験者がパーソナリティを務め、毎週木曜日の19:00~19:55に福岡県の天神からお送りしています。

2019年1月10日の第15回目の放送は「地方都市としての福岡」について。
”ひらけん”と”ひとみん”をパーソナリティに、福岡市総務企画局企画調整部特区担当部長の藤本広一さんをゲストにお迎えしました。

アーカイブは、YouTubeからも視聴できます。

ゲスト紹介

藤本広一さん
福岡市総務企画局企画調整部
特区担当部長
これまで創業支援や総合計画、コミュニティ、防災などを担当。プライベートでは、九州が楽しく元気になろうという雑談会、九州エンパワーメント研究会を主催。趣味はロードバイクとトレイルラン。

福岡市とはどのような町なのか

藤本さんは、福岡ではなく名古屋出身です。初めて福岡に訪れたときに福岡に抱いた考えや福岡にいいところをお聞きしました。

「最初に来たときは、名古屋と比べ福岡は最初は小さい町だなと思いました。今でもサイズとしてはコンパクトですが、やっぱり人がいいなと思って、それを元に人がどんどん集まってきてよくなってきたんだと思います。」(藤本さん)

「人の良さは僕も東京とかほかのところに住んだことがないので、よくわからないですね。九州地域でしか住んだことはないので。」(ひらけん)

「東京の人によく言われるのは『福岡の人は、役所の人との敷居が低いですね。線を引いている感じがない』と言われます。東京とかだと全体が大きいのでポジションの線を引くんですけど、福岡でそれはありつつも一対一で知り合いとして向き合うのは福岡のいいところだと思います。」(藤本さん)

「僕のイメージだと創業的なところとか特区になってからとか、福岡の活性化が活発になり始めてから、行政と企業の距離が近くなっていたと思っていたんですけど、それは前ということですね。」(ひらけん)

「表に出てなかっただけですね。このラジオのプロデューサーの森戸さんとも20年ほど前の異業種交流会でおつきあいさせていただきました。」(藤本さん)

「福岡は人気の転勤先で、国から出向してきたり様々な支店、支社からやってきたりとするんですけど、異動希望書くじゃないですか。だいたい遠くで人気があるのは福岡、札幌なので、どんどん来てくださります。人気のある場所だと倍率が高いので優秀な方が来てくださり、福岡だとみんなと仲良くなって、そして後ろ髪引かれつつ帰ります。帰っても東京と福岡のネットワークができ、地理的ではなく人間力で福岡にいいイメージをもち、仕事でも福岡の会社と何かやりたいよねってなるのが大きいですね。昔みたいに量産してとかじゃなく人間力が表に出る時代になりました。一人一人の顔が大事な時代になると、福岡みたいな人間力が高いところは強いのかなと思います。」(藤本さん)

福岡の創業支援の広がり

福岡市がスタートアップの支援を始め,そこからどのようにして創業支援が広がっていったのか、実例を交えながら話してくださりました。

「福岡市は様々な取り組みをされていますよね。その中でも創業支援が盛んだと思うんですけど、ラジオのテーマである地方創生の観点からみて創業支援はどのようなインパクトがあるのでしょうか。」(ひとみん)

「創業支援自体は、15年くらい前から細々とやっていたんですけど、『スタートアップとかは事業やっている身からすれば、当たると面白いけど自分たちとは関係ないよね』という風潮が日本全体にありました。さすがにこのままではまずいだろうと国も動き始めた頃に、特区の話がでてきて、市長のスタートアップ宣言がありました。創業特区としても認定された段階でスタートアップカフェをつくったりFGN(Fukuoka Growth Next)をつくったりしました。スタートアップ企業が考える新しい事とか新しい見方とかで新しいサービスができるから、これはひょっとしたらみんなのためになるから応援しないといけないんじゃないかという流れができました。」(藤本さん)

「成功例の一つとして株式会社からくりものさんが西鉄バスの現在の運行状況や運行時刻を検索するアプリを勝手に作成し、西日本鉄道株式会社さんの公式アプリにしてみませんかと持っていったら実際に公式アプリに採用されました。スタートアップと地元の大手が組んだ例として使わせてもらっています。このように実例がどんどん出てきて盛り上がっていきました。東京とかだと、どうしてもスタートアップとなると部分的になってしまうんですけど、福岡場合、お祭り気質なところもありスタートアップって面白いとなってすごく盛り上がって。」(藤本さん)

地方都市としての福岡について藤本さんはこう語ります。

「東京から見ると福岡は地方の成功例であり、九州内だけでなく東京からもどんどん人が入ってきました。最近だと九州各地でもスタートアップの拠点を作る動きがいろんなところで出てきました。地方創生とは地方に補助金を入れればなんとかなる訳ではなくて、今まで通りにやって商売にならないのであれば、結局今までとは違うやり方で商売をしらなければならず、それをやる仕組みとか基盤、拠点を作ったらうまくいくんじゃないかって時に福岡をモデルにいろいろやってほしいなと思います。」(藤本さん)

「地方創生自体は僕も補助金とか助成金頼りではなくて、その都市が稼げるような都市、地域作りが必要だと思っていて、その中で移住、定住と言われてるじゃないですか。でも国内で見ると、人が一人移動しただけだと別に場所が移動しただけで、国内の消費変わらないじゃないですか結局。移住したところで、住んでいる都市の税金はアップするかもしれないけど日本全体でみるとあんまりどうなのかと思っていて、だからこそその地域に移住するのであればその地域でしかできないビジネスを生み出して、お金の流通料を増やすとか新しいことをやっていかないといけないなと思います。そういう意味では九州内でスタートアップの拠点とか創業の拠点ができてるのはいいなと思います。」(ひらけん)

九州の未来

福岡から九州に広がり始めた創業支援で行う地方創生について、今後の展望について語っていただきました。

「私が自転車で訪れた場所をFacebookで『○○へ行きましたー!』って投稿するとすぐ、その地域出身の方から返信がわーっと出て来て、一通り話が盛り上がるなど、九州の人はみんな地元を愛してていいなと思います。東海地方とかだと東海三県と言ったり静岡県が加わって東海四県になったりする話があるのですが、九州は誰が見ても明らかに島なので、誰がどう見てもひとまとまりだしビジュアル的にもまとまっている感じがするので、それはとても強いと思います。でもそこに行政が絡むと、『佐賀県で!』、『福岡県で!』となり、みんな一緒にやるのが難しくなりますので、そこは民間のコミュニティで九州っていうコミュニティを作ってほしいです。」(藤本さん)

アーカイブは、YouTubeからも視聴できます。

番組の視聴方法

スマートフォンで視聴する場合

各アプリストアで「TuneIn Radio」をインストール。TuneIn Radioを開きメニュー内のブラウザを選択後、ローカルラジオ局へ進み「コミュニティFM天神-コミてん-」を選択する。

iOSの場合

https://itunes.apple.com/jp/app/tunein-radio/id418987775?mt=8

Androidの場合

https://play.google.com/store/apps/details?id=tunein.player&hl=ja

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