FUKUOKA2020 #4「スポーツ業界の今後」【2018/10/25放送】

FUKUOKA2020(ふくおかにーまるにーまる)は、成長を続ける福岡(FUKUOKA)のスタジオに、各業界注目のキーパーソンなどをお招きして、次世代ビジネスの潮流、地方創生の事例などを紹介していく番組です。

大学生やベンチャー企業経験者がパーソナリティを務め、毎週木曜日の19:00~19:55に福岡県の天神からお送りしています。

2018年10月25日の第4回目の放送は「スポーツ」について。
”ドローンのひらけん”と、”2拠点生活のじゅり”をパーソナリティに、SPORTS NEXT共同代表の平田剛久さんと、福岡地域戦略推進協議会(Fukuoka D. C.)の八角剛史さんをゲストにお迎えしました。

アーカイブは、YouTubeからも視聴できます。

ゲスト紹介


SPORTS NEXT共同代表 平田剛久さん
山口県出身、西南学院大学経済学部卒業。 大学在学中にプロモーション会社設立。
その後SportsManagementSchool(SMS) にてスポーツマネジメント、スポーツマンシップを学び、Sportsmanship.asia北京支社長としてサッカースクールの運営等で半年間北京に駐在。
2015年よりアビスパ福岡の営業として入社し現職。 「地方からもスポーツの産業化を加速する」事を目的に、2018年夏、SPORTS NEXTの共同代表として活動をスタートした。


福岡地域戦略推進協議会 八角剛史さん
千葉県市川市出身。
2008年からプロサッカー選手としてJリーグにて活動。
2017シーズンで10年間の現役生活を終え引退。2018年4月より公益財団法人福岡アジア都市研究所に入所、福岡地域戦略推進協議会(FDC)に参画。JFAこころのプロジェクト「夢先生」としても活動。

 

SPORTS NEXTと福岡地域戦略推進協議会(Fukuoka D. C.)

平田さんが共同代表を務めるSPORTS NEXTは、2018年9月24日にFukuoka growth nextにて、Kyushu Sports Business Summitを開催。

政府の掲げている日本再興戦略2016においては、スポーツ市場規模を、2025年には5.5兆円(2015年)から15兆円に拡大、スポーツ実施率を40.4%(2015年)から65%(2021年)に向上させる目標が設定されている。Kyushu Sports Business Summitは、そんなスポーツビジネスを盛り上げる火種を九州から起こすべく開催された。

一方、元プロサッカー選手の八角さんが所属する福岡地域戦略推進協議会は、通称、Fukuoka D. C.と呼ばれ、「福岡の新しい将来像を描き、地域の国際競争力を強化するために成長戦略の策定から推進までを一貫して行う、産学官民一体のシンク&ドゥタンク」として活動。

明確にスポーツという分野はないが、八角さんは、スポーツと他の分野を掛け合わせることで、様々な社会課題を解決したり、面白いビジネスができるのではと考えているとのこと。

 

2020年の東京オリンピック開催に向けて、様々な業界・地域が盛り上がりを見せる中、平田さんは、福岡を含む東京以外の地方が盛り上がらないのはもったいないと感じていると言う。

「東京では2020年のオリンピックに向けた国の政策や人材育成、建設ラッシュがあるが、福岡では、そんなスポーツへの取り組みがあまり感じられない。せっかくスポーツの波が来ているのに東京以外の地方が盛り上がらないのはもったいないと感じてる。」(平田さん)

さらに平田さんは、異業種からスポーツ業界への優秀な人材が絡むのが重要だと語る。10月に、スポーツネクスト主催で開催された「Kyushu Sports Business Summit」には、フリマアプリで有名なメルカリの小泉社長など、ビジネス色の強い方などの登壇も見られた。

 

スポーツ選手のセカンドキャリアとスポーツ業界

一方、プロスポーツ、特にサッカーについて、元プロサッカー選手の八角さんは、サッカー界が変わるにはサッカーだけではダメだと自論を展開する。

「サッカー選手の平均寿命はだいたい25歳と言われています。私の場合、自分の引退セレモニー内で、胸のうちに秘めていた『サッカー界を変えるにはサッカーだけではだめだ!』という気持ちを打ち明けました。」(八角さん)

八角さんは、2017年11月26日(日)、自身の引退スピーチの中で、ファンやクラブに感謝を伝えた後、「ギラヴァンツ北九州は、本当にこのままでいいんでしょうか。もっと地域に愛されるクラブになる必要がある。」と、スポーツ業界全体の危機感に言及した。

そんな八角さんのスピーチを現場で聞いていたのが、現在八角さんが所属する福岡地域戦略推進協議会の事務局長だったそう。これがキッカケとなり、八角さんは福岡地域戦略推進協議会(FDC)に参画することになった。

現在は、FDCに所属しながら、スポーツと何を掛け合わせるか?という部分を考えているとのこと。

「スポーツ業界の課題については、中学生の頃から考えていました。だから、ギラヴァンツ北九州だけでなく、スポーツ業界全体で、このままでいいのか?ということを考える必要があります。引退セレモニーの発言には賛否両論、いろんな反応がありましたが、サポーターの皆さんは拍手をしてくれました。」(八角さん)

同じくスポーツ界への危機感に関しては、平田さんはこう語る。
「オリンピックを開催して盛り上がって終わりではなくて、そのあとに日本に何を残していくかが大事です。東京ではよく議論されていますが、地方は今のままオリンピックを開催すると、盛り上がりもしないし、あとにも残らないというすごくもったいない状況になります。」(平田さん)

スポーツ業界の未来と期待

スポーツ業界の未来、期待していることなどに関しても2人は語ってくれた。
八角さんは、スポーツと防災にフォーカスし、防災においてスポーツ選手の持つ価値を説明。

「東日本大震災が起きたときに、周りの人たちが協力して被害を受けた人たちを助けていました。消防や警察などの人たちが救助に到着する頃には、時間的に生存率が厳しいため、現地で判断し行動するのが大事だと思いました。普段から気をつけて生活しようと意識をしていても、いざとなると防災対策を瞬時に思い出したり判断したりするのは難しい。

そこでサッカーの少年団たちに、練習の終わりなどに応急処置を学んでもらうなど、スポーツをすることで身につく体のケアに関する知識と判断力は、防災でも役に立つのではないかと考えました。

防災とスポーツで、さらに何ができるかを広めていく。スポーツは、他の分野とクロスすることで新たな価値がでてくる。スポーツのコミュニティに属することにより、不意の怪我に対する応急処置や瞬時の判断といった経験が健康だけでなく防災にまでつながる。」(八角さん)

平田さんは、スポーツの価値を、スポーツ以外でも活かせるようにすることが大事だと言う。

「スポーツだから金を稼いではいけないという考えを捨てる必要があります。そのためにはクラブの中の人、地域の人、学校の人たちが、スポーツの新しい使い方を提案できるよう知識を深めないといけません。現状のサッカー界は、興味のある人が試合を見に行くことぐらいしか接点がないのが問題です。」(平田さん)

お知らせ

ゲストの平田さんが共同代表を務めるSPORTS NEXT主催「Kyushu Sports Business Summit vol.2」が、12月16日(日)にアクロス福岡で開催されます。ゲストには、Jリーグアドバイザー・TEAMマーケティング 岡部恭英さん、NewsPicks CCO 佐々木紀彦さん、鹿児島ユナイテッドFC代表取締役 徳重剛さんなどが名を連ねます。

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番組の視聴方法

スマートフォンで視聴する場合

各アプリストアで「TuneIn Radio」をインストール。TuneIn Radioを開きメニュー内のブラウザを選択後、ローカルラジオ局へ進み「コミュニティFM天神-コミてん-」を選択する。

iOSの場合

https://itunes.apple.com/jp/app/tunein-radio/id418987775?mt=8 

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