「クラウドファンディングによって、ゼロから価値を生み出すというビジネス経験を積める」〜プロデュース力養成講座〜

スタッフの橋口です!2018年6月25日に福岡天神 ibb fukuokaビルにて、「自分の力で活動資金を調達して新しい道を切り拓く!「プロデュース力」養成講座」が行われました。今回のテーマは、クラウドファンディングを活用した資金調達の方法についてです。

 そもそも「クラウドファンディングって何?」「聞いたことはあるけど意味はよくわからない」という人もいるかもしれません。簡単に説明するとクラウドファンディングとは、「インターネットを通してクリエイターや起業家が不特定多数の人から資金を募ること」を言い、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語です。製品開発やクリエイティブ分野などで利用されることが多いです。

 そのクラウドファンディングを活用した資金調達に必要な、プロジェクト設計、動画や写真などのコンテンツ設計、共感を呼ぶライティング技術について学びました。今回はセミナーを聞くだけではなく決められた各テーマごとにクラウドファンディングアイデアを創造するワークも行われました。そのなかで講師の森戸裕一氏のお話をまとめました。

チームを組むときの落とし穴

「今回のワークはバラバラに6つのグループに分かれてもらいましたが、学生がこのようなワークでグループを作るときに注意する必要があります。

学生は、無意識に同じ性別、同じ大学、気の合う人とグループを組む傾向があります。しかし現代社会では、昔の大手企業とは異なり、会社内だけではなくプロジェクト単位で他の会社の方とも少人数で同じチームを組む機会が多くなってきています。

学生のグループのように無意識に気の合う人と組むことに慣れていると、新しい刺激によるアイデアが生まれなくなるかもしれません。」

グループとチームの違い

大学生は、基本的にグループに属しています。大学、サークル、学生団体いずれもグループです。グループの中では競争は起こりません。しかし、チームになるとどうなるでしょう。

チームはリーダーを中心に他のチームよりも上に行くためのビジョンを立て、一番を目指さなければならないので、競争が生まれます。

会社はグループではなくチームであり、一番の利益を上げなければなりません。そのため、学生のうちにグループではなくチームに属する経験は必要だと思います。

あのAKB48もグループですが、Aチーム、Bチーム、Cチームと分けられ、同じように競争をしています。」

マーケティングの重要性

「クラウドファンディングには物販型と寄付型の大きく2つの種類がありますが、「誰がお金を払うのか?」を一番に考えることが重要です。見ず知らずの優しい誰かが払ってくれるわけではありません。

何も考えずに、「クラウドファンディングを始めました」と回ったとしても、聞いた人は誰であろうと「なんで私が、赤の他人にお金を払わないといけないの?」となるでしょう。

クラウドファンディングは

売上(目標金額)=客数×単価(リターン)

により募集する金額が決まります。

物販型のクラウドファンディングは、世の中に存在しない物の開発でも、募集に必要な金額とリターンの値頃感はなんとなくでも把握をすることはできますが、寄付型は特にリターンを考えないといけません。

寄付型のクラウドファンディングは例えると大学の学費のようなものだと言われています。大学に通う人は高い金額を払い学士という称号を購入するわけではありません。

大学という環境に出資するようなものなので、寄付型でもこのように出資する流れを作らなければなりません。」

どの価値であれば払いたいと考えるか

「『社会↔︎大学↔︎学生』の繋がりがお互いに良い影響を及ぼし合っているように。『社会↔︎出資者↔︎個人』の繋がりをどのように生み出すか、またその繋がりはお互いにメリットがあるのかを考えることがとても重要です。

 クラウドファンディングの募集ページのほとんどは最低でも1口500円から募集することができます。クラウドファンディングの相場は10000円を超えると高く感じ、そこそこ集まるプロジェクトのリターンは1口7000~8000円と言われています。限られた金額の中で出資者との良い関係を築いていかなければなりません。」

 

クラウドファンディングと経営計画の違い

「クラウドファンディングが成功して初めてプロジェクトが動くので、赤字が出ません。

人件費や売上を考える必要がなく、デメリットが少ないです。そのため学生でも取り組みやすく、ゼロから価値を生み出すというビジネス経験を積めます。」

 

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編集後記

いきなりクラウドファンディングをするのは難しいという人はアイデア出しから始めてみませんか。ビジップでは、クラウドファンディングの勉強会を定期的に行う予定ですので、ぜひチェックしてみてください!!

7月9日に、今回のセミナーで出たアイデアのブラッシュアップ会を開催します!興味のある方はぜひご参加ください。

クラウドファンディング ブラッシュアップ勉強会
日時:7月9日(月)19:00~21:00
場所:ibb fukuokaビル3F
詳細ページ:https://peraichi.com/landing_pages/view/crowdfunding0709

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2時間という短い時間で出たアイデアを下記に掲載しています。ぜひチェックしてみてください。

教科書 あげま書 もらいま書

目標金額 40万円
募集期間 40日
目的 ・使わなくなった教科書を売買し、他の学生とシェアする
資金用途 ・プラットフォーム(アプリ)の開発費用
・アプリの広告
リターン品の単価と費用
500円 サービス開始時に、実際にかかる仲介手数料を10%から5%に引き下げる
5,000円 報告会への招待券
10,000円 報告書へのPR掲載
50,000円 報告会内で5分間のPR時間の提供

無料で使える電動自転車

目標金額 500万円
目的 ・電動のシティサイクルを無料で提供し、福岡という街を知ってもらう
資金用途 ・電動自転車の準備
・利用時に必要なアプリ開発
リターン品の単価と費用
5,000円 対象の店で使えるクーポン券
15,000円 8000円相当の商品券
200,000円 アプリに掲載する広告枠の獲得

自分だけのオリジナルパンフレットを作りたい!

目標金額 100万円
目的 ・「ディープな場所を知りたい」、「自分だけのマップを作りたい」を叶える、AIを駆使したパーソナルマップ作成
資金用途 ・パーソナルマップを作成するシステム開発費
リターン品の単価と費用
3,000円 パンフレットを作ってもらう
3,000円 パンフレットに参加する権利がもらえる
8,000円 AIの加入しないパーソナルマップを作成できる
100,000円 広告欄の獲得
300,000円 さらに大きな広告欄の獲得

天神の中心に村を作りたい!

募集期間 60日
目標金額 1,000万円
目的 ・新しいコミュニティの場を作る
・福岡の新しい観光地にする
資金用途 ・備品の購入
・場所の確保
リターン品の単価と費用
1,000円 入場券一枚
5,000円 建物の壁に記名できる権利
10,000円 年間入場パスポートのプレゼント
100,000円 生涯入場パスポートのプレゼント

NPO法人と地方の学生(高校生)をつなぐ仕組みを作りたい

目標金額 35万円
募集期間 7/1~7/31(高校生が時間に余裕が持てる、夏休み期間に間に合わせるため)
目的 ・地方にはボランティア団体がないため、ボランティアを行いたくても活動することができない。
資金用途 ・地方の高校生がボランティアを行うための交通費
リターン品の単価と費用
1,000円 報告会の報告書データ
5,000円 報告会への招待券
10,000円 報告書へのPR掲載
50,000円 報告会内で5分間のPR時間の提供

学校をつくる!

目標金額 20万円
募集期間 60日
目的 ・高齢者向けに学びの場を提供する
資金用途 ・会場費(公民館)
・講師料
リターン品の単価と費用
3,000円 交流のレター
5,000円 開講式への招待
10,000円 学校へ招待